冒険の始まり |
生まれも育ちもそれなりにバラバラな皆さんがやってきたのは
ロドーリルの一地方都市オルビート、 普通のアレクラストの冒険者ならばまず立ち寄らないロドーリルに彼らがやってきた理由は 「冒険者が少ないらしいから仕事も多いだろう」 とのこと、なぜ少ないかはあんまり考えなかったらしい、若いって素晴らしいですね。 そんな折、彼らの思惑通り(?)仕事が舞い込んできます 依頼主はサオジさん、オルビートから歩いて二日ほどのパラの村からやってきました。 彼曰く、最近村の近くでゴブリンが見かけられるようになり、このままでは 安心して暮らせないので是非追い払って欲しい。とのこと 実はサオジさんもまさか冒険者が居るとは思ってなかったようですが お役人にお願いするよりは安くて早いので、手頃な報酬を提示し、 たまたま集まった冒険者の皆様も自然な成り行きでパーティを結成しパラの村へ向かうことに致します。 |
ゴブリンとの交渉 |
パラの村に着いた皆様、村長に挨拶するとそれなりの歓迎を受け
普段から野宿でろくなモノを食べてないソフールなんか特に大喜びでくつろぎます すっかり一息ついた後でふと思い出す彼ら「オレタチ一体何しに来たんだっけ?」 そこで皆様改めて村長に話を伺いますと、ゴブリン達は西の森で見かけられると言うことで、 その日は遅かったので次に朝から森に入るご一行様、しばらく歩くと目の前にゴブリンの集団が 登場します、危うく戦闘になりかけるところをゴブリン語の話せるミルーが通訳しながら 「我々は山に住んでいたゴブ、最近煙が毎日押し寄せてきて我慢強い我々も耐えきれなくなって ここに降りてきたゴブ、とはいえ人間達の近くに住むとろくなコトがないのは我々にもわかるゴブ、 煙を何とかしてくれたら我々は山に戻るゴブよ」 などと言ってることが判明、そこで村に戻って様子を見るとなにやら煙突が沢山立っていて そこからもうもうと煙を出しています、村長さんに何事か問うと 「ロドーリルの軍備増強政策でもともと質の良い武器を製造することの知られていた パラの村は国の斡旋を受けて農耕地を大幅に縮小して鍛冶の街としての開発をしたのじゃ、 畑や牧場も減ったしかなりの設備投資を行った以上いまさら鍛冶仕事をやめたら 我々は生きていけませぬ、もちろん何時襲ってくるかわからない妖魔どもが近くにいても困る なんとかして奴らを追い払って下さい」 もちろんこういった事態を何とかするためにアレクラストには冒険者達がいるのですが、 平和主義者のミルーとパープルはゴブリンとの共存を強く訴えます。 そんなこと言われてはいそうですかと普通の暮らしが出来るなら それはもはや一般人ではございません、 そこまで言うならエルフの二人は帰ってくれとまで村長は言い返します、このあたり ロドーリルで異種族が快く受け入れられてない世情も反映しています、ついでに村長 「うまく追い払ってくれたらここで生産する質の良い武器を一つだけ差し上げましょう」 エサまでぶら下げてきた以上なんとかするのが冒険者の腕の見せ所 |
煙を何とかする |
そこで解決策を考える冒険者御一行、まずカイが考え出したのは “川から水車のような動力で扇風機を作り、煙突のそばに設置して 煙を上に吹き上げ散らすことによって山に煙が当たらないようにする” といったモノでしたが、ここでカイの暗黒面発動、ゴブリンどもを殺戮したい衝動に駆られ こんな平和的な解決は口にしないようにしてました。 ところがミルーが同じコトを思いつきあっさり口にしてしまいます。 村長はすぐにその考えを受け入れ、冒険者達にその制作の手伝いをお願いすると同時に ゴブリン達にそれができるまで待ってもらえるよう伝えるように依頼します、 ミルーとパープルがゴブリン達と交渉に当たり「10日間待ってやるが食べ物が欲しいゴブ、 実はそろそろ村を襲ったりしないと我々の食べ物が尽きてるゴブ」 という要求を聞きつけると村長はなけなしの牛(純国産) を差し出すことを即決します、意外とやり手? 考案した装置はそこは鍛冶の得意なパラの村ですからわずか4日で完成し、 ゴブリン達が山の状況を確認してくるとどうやらうまくいった模様、 ミルーとパープルはゴブリンからの贈り物をこっそり受け取り、村からも約束の報酬と 武器一つを頂きました。 この武器はアレクラストではあまり見かけない品で筋力の弱めの者でも片手、両手で使いわけられる 少々変わった形状の剣です、カイが貰い報酬はあとの四人で分けました (一人分の報酬ほどの価値がある武器でもないような気もしますが。。。) こうして無事依頼を解決し、これからの生活にもなんとか目処が立った彼らなのでした、 めでたしめでたし。 |