50 | 25 | 日本の生きる道 | |
49 | 24 | 学習意欲 | |
48 | 23 | タローの死 | |
47 | 22 | 「あ・い・さ・つ」 | |
46 | 21 | 本の「読み聞かせ」 | |
45 | 振り込め詐欺だよおっかさん | 20 | 「子供と仕事」 |
44 | ノーベル平和賞に女性3人 | 19 | 「こころの強さ」 |
43 | 大震災に想う | 18 | 「限られた命」 |
42 | 後ろから拝まれる人 | 17 | 「更生」 |
41 | こだま | 16 | 「桜守り」 |
40 | カレンダーを贈る | 15 | 「砂漠の緑化」 |
39 | 倉嶋さんの人生訓 | 14 | 「狂牛病」 |
38 | 子育てにとって大事なこと | 13 | プロ意識 |
37 | 門戸の広い寺に | 12 | 信念と努力 |
36 | 聖語の魅力 | 11 | ガイド役 |
35 | 向上心 | 10 | 心の修行 |
34 | 自殺防止のために | 09 | 実物の迫力 |
33 | 社会を支える人 | 08 | 布施の心 |
32 | 紳士たれ! | 07 | 家族の団欒 |
31 | ゆったりと生きる | 06 | 発想の転換 |
30 | この一瞬を真剣に | 05 | お題目の力 |
29 | 「菩薩行」 | 04 | アジサイの花芽 |
28 | 江戸しぐさ | 03 | 元朝参り |
27 | 映画「ホテルルワンダ」 | 02 | ひばりの佐渡情話 |
26 | 高齢者介護施設 | 01 | 日蓮宗の寺 |
先日ある会社に用があり、階段を上っていました。そこの階段はかなり傾斜がきついので、いつも割合ゆっくり上ることにしています。その日も手すりを使わず上っていますと、上から降りてきたその社の若者が「手すりがありますからお使いください。」と言います。きっと私の姿勢が危なっかしげに見えたのでしょう。自分では若いつもりでも、若者から見れば年寄りに見えて労わられたのだと思うと、可笑しいような寂しいような気持になりました。
さて、世の中の年寄りは今、危険に満ちた社会に置かれています。その一つが振り込め詐欺です。 「あやしいと思ったら警察へ」と言いますが、あやしいと思わないから引っ掛かるわけで、難しいことです。 ある日ラジオを聴いていたら面白い歌をやっていました。島倉千代子さんの「東京だよおっかさん」の替え歌になっています。日頃こんな歌を口ずさんでいたら引っ掛からずに済むかもしれません。 |
皆様良く御存じのように、ノーベル平和賞は、ダイナマイトの発明者であるアルフレッド・ノーベル(1833 〜 1896 年)により創設されました。 平和賞の第1回(1901年)受賞者は赤十字社を創設したアンリ・デュナン。それから100人余の受賞者がいますが、女性はわずか12人です。 そして今年の平和賞では、平和や開発に参加する女性の権利を勝ち取る戦いに、非暴力で取り組む3名の女性が一挙に受賞しました。2人は西アフリカにあるリベリアの人。もう一人はアラビア半島の国イエメンの人です。 リベリアはダイヤモンドや金、鉄鉱石が豊富なのに15年近く内戦が続いたうえに、汚職が横行し国の収入は役人の懐に入っているような状態でした。2006年に暫定政府の大統領に選出されたサーリーフさんは、それまで独裁政権を批判し弾圧を受けていましたが、大統領に就任すると改革を断行し汚職の排除に努め、資源を管理して疲弊した経済を上向かせました。女性の社会進出も助け、政府の主要ポストに多くの女性を登用しました。 世界中ではいろいろなところで紛争が続き、暴力がはびこっています。そうした中で暴力や貧困の犠牲者となってきた女性が、解決への役割をしかも非暴力により果たしたことが評価された今回の受賞は、遠い国のことですが、とてもうれしく感じられました。 イラクにしてもアフガニスタンにしても、男性だけに任せておいたのでは、いつまで経っても平和な世界は構築できないかもしれませんね。 |
3月11日午後2時46分。私は3月10日発行「実台寺便り」45号の郵送準備で封筒詰めをしていました。初めは「いつもより強めかな?」くらいの揺れでしたが、直後に強烈な揺れが来て、思わず境内へ飛び出しました。その時手にはホッチキス一つが握られていました。とっさの際に出来ることは本当に無いのだなぁと思います。 目の前の十三重塔は根元から折れるのではないかと思うほど、メトロノームの針のように揺れています。そのうち、一番先端の細長い石が地響きを立てて落ちました。その石自身も、回りの石畳も木も傷つけない絶妙な位置に。(右図) ![]() その後の報道などから被害の甚大さを知るにつけて、この地域、自分の寺が本当に幸運にも微小な被害のみに終わったことに感謝し、皆様のお墓も倒れた石塔は1基もなく、ホッといたしました。 以来早5ヶ月近く経ち、今年の夏は電力不足で節電が呼び掛けられ、エアコンの使用も控えめになっています。原発事故は空気、水、土地、食料と汚染は広がるばかりで、人間が制御できないものを作ってしまったのではないかという不安も投げかけており、過度の便利さ快適さを追い求めてきたことへの反省も生まれているように感じられます。 |
先日新聞で島田叡(あきら)という戦前の沖縄で最後に県知事を務めた人の話を読みました。 この人は、西郷隆盛の「偉い人とは大臣とか大将とかの地位ではなく、財産の有無でもなく、世間的な立身出世でもない。一言に尽くせば後ろから拝まれる人、死後慕われる人だ」という言葉に接して、真の自己完成に精進しようと決心したそうです。そして多くの内務官僚が巧みに沖縄から脱出して行った後に、自ら進んで沖縄県知事として赴任しました。約20万人を県内外に疎開させたところで、アメリカ軍が上陸してからの壮烈な地上戦が始まりました。 「僕ぐらい県民の力になれなかった県知事はいない。多くの県民を死なせた責めを負う」と最後まで投降せず、沖縄に散りました。その時45歳です。 西郷隆盛がその死後も多くの人に慕われているのは、前述の言葉からもわかる人柄からで有名ですが、この島田氏の話もとても感動的です。 年間の自殺者3万人超えが13年間も続いているとか、学校を卒業しても就職できないで、将来に不安を抱えている若者が何万人もいるとかという昨今の日本を見るとき、政治のリーダーや経済界の大物と言われる人、社会的に力を持っている人が、本当の意味の責任を果たす決意を持ってもらいたいと思うこの頃です。 |
こだまでしょうか 「あそぼう」っていうと/ 「あそぼう」っていう。この詩は金子みすずの作品です。10月現在テレビやラジオのコマーシャルで流れているので、耳にした方も多いことでしょう。言葉は平易ですが、人間関係をつなげていくうえでとても大事なことを表現していると思います。このコマーシャルの最後には「優しく接すれば優しく返ってくる」というコメントが入っています。 まさに、夫婦でも親子でも笑顔で接すれば相手も自然と笑顔を返します。家の中は自ずと和やかになるでしょう。反対に、いつも仏頂面をしていると、相手もそうなってしまいます。 よく「あの人は挨拶もろくにしない」とか、「いつもすました顔をして通り過ぎる」などという文句を聞きますが、案外、自分の態度がこだまのように返ってきているのかもしれませんね。 相手のことを非難する前に、まず己の態度を振り返るよう心がけたいと思います。 |
サッカーワールドカップ南アフリカ大会開催で注目を集めたアフリカ大陸は世界でも貧しい国がたくさんあるといわれていますが、その中の一つに〈マリ共和国〉があります。〈マリ〉の主食はお米です。でもサハラ砂漠のそばなので水が無く、日本のような水田耕作はできないし、貧しくて肥料を買えないのでとても低い収穫率です。 私はこの何年か、この国の支援活動をしているグループに賛同してお手伝いをしています。その団体は【マザーランド・アカデミー】といい、衣料、食料などの支援のほか、現地で子どもの教育と農業教育をやっています。 私はカレンダーを集めて送ります。毎年暮れになるとどこのお宅にもいろいろな方面からたくさんのカレンダーが配られますね。そのうちいくつかは使わずにしまっておかれるか処分されてしまうと思います。そういうものを寄付してもらって送ります。 カレンダーには美しい風景や花、かわいいペットの写真がついています。それらの写真は教科書の代わりになって、子どもたちに「世界にはこのようなトコロ・モノがある」ということを知らせます。そして日付の数字は種モミの蒔き時、収穫時期を教え、ある時は算数の教材にもなります。1 年が終わったら裏の白い面が、ノートや黒板代わりとして使われます。 豊かな日本では処分の対象になるものが他の国ではまだまだ役立つという良い例です。「モッタイナイ」は様々な所にあります。 |
気象エッセイスト倉嶋厚さんの、父親について語った話が、朝日新聞に掲載されていました。 倉嶋さんが思春期に、学校の軍事教練や期末試験、数年後に迫りくる軍の入隊など様々な不安にさいなまれていた時のことです、お父さんは紙と鉛筆を持ってこさせ、縦の線を引き、「おまえは心配ごとを横に並べて怯えているだろう。縦一列に並べられないか。」と言うのです。続いて「差し迫ったものから順に並べろ。こうすると、当面の敵は一人だ。どうしても優先順位がつかないときは、お前か社会が病気の時だ。」と。倉嶋さんは「これは、今も私の人生訓です。」と書いています。 倉嶋さんだけでなく、これを読んだとき私も「そうだ!」と胸に響きました。あれもこれも同列に置いて悩み焦っている自分にとって、目からうろこが落ちる思いの言葉です。 もしかすると、鳩山政権にもこの言葉を贈ると良いかもしれません。マニフェストに書いた政策を、優先順位を付けずに手をつけようとしているのを見る国民は、「もう、どうにかしてよ」という気持ちが増していると思います。 鳩山さん、鉛筆で縦の線を一本引いて考えてください。 |
今年八月末の総選挙で民主党が政権に就き鳩山首相が誕生すると、幸夫人が一躍時の人となり、マスコミに頻繁に登場しています。ついでに鳩山家代々の奥さまの話題も取り上げられます。 その中で、鳩山和夫(=一郎の父)の妻春子さんがご主人におっしゃったという「もし私をお叱りになりたいと思っても、絶対に子供の前では叱らないでください。」というエピソードが、私には一番印象に残っています。 この方は女子の教育に並々ならぬ情熱を持ち、単なる良妻賢母ではなく自分の意思をきちんと持った女性が必要だと、今から120年前に共立女子学園を創立しています。 現在では逆に、子供の前で父親のだらしなさや甲斐性のなさを並べ立てる母親が、子供の心理へ悪影響を与えると問題になります。子育てにとって大事なことは父親、母親が互いに尊敬し合う姿を見せることだと思います。 子供が見る最初の社会は両親ですから、その二人が、どちらかが常に叱られたり侮られたりしていたら、まともな子どもは育ちませんよね。 |
門戸の広い寺に 平成21年7月10日
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